通信建設業を主な事業とする日本コムシスは、インターネット回線や携帯電話基地局の設置工事を通じて、人々の生活基盤を支えています。経営企画部サステナビリティ推進室の田中亜子さんは持続的な企業活動に向け、自社のサステナビリティへの取り組みについてこう語ります。「当社のマテリアリティ(重要課題)の一つとして、『地球環境保全への対応』を掲げています。当社の事業から排出される温室効果ガス(GHG)のうち、約80%は営業車両や工事車両から排出されます。そのため、従来の車両をEVに切り替えることにより、GHG排出量の削減を進めておりますが、EV導入にはバッテリーの適切なリサイクルや資源の有効活用という課題がありました。」環境負荷の低減と資源循環を両立するバッテリーリースEV自体はGHG排出量削減に向けた効果的な選択肢である一方、希少な金属類を含むバッテリーが廃棄や海外流出してしまうなど、リサイクル・資源循環の課題が存在します。日本コムシスでは、資源循環をマテリアリティの一つとして掲げており、EVの導入に向けてはリサイクルや資源循環の課題をどのように解決するかが課題でした。「環境負荷と資源循環の両立をどのように実現するかを検討する中で、ALTNAのバッテリーリースを効果的なソリューションとして着目しました。バッテリーを車載から系統用蓄電池へ長期に活用することにより、車両としてのGHG排出削減のみならず、将来的な再生可能エネルギー普及へと繋がり、ライフサイクル全体での環境負荷低減と資源循環が期待できる点に魅力を感じました。これにより、環境負荷の低減と資源循環を持続的に実現できる見通しが立ったことから、EV導入を会社として意思決定しました」(田中さん)日々車両を活用する事業所への円滑な導入会社としてEVを導入する意思決定は実施したものの、実施にEVが活用されないことにはGHG排出量削減等の期待する効果は得られません。各事業所の車両切替を円滑に行う計画の立案・実行が期待効果の実現に向けたポイントとなります。「新たな取り組みを行う際に現場からの反対意見や抵抗は少なからず存在します。今回のEV導入においては、航続距離や充電に関する不安が上がるだろうと想定していました。そこで、各事業所の走行距離が比較的少ない車両をEVへの切替対象として選定することや、比較的走行距離の長い事業所においては街中のEV充電スタンドで利用可能な充電カードを配備する等、まずはEVを使ってみて、導入前に感じる不安を徐々に解消していくことを意識しました」(田中さん)また、導入においては、実際に日々運用する事業所が会社の方針を正確に理解し、実行していく体制が重要だと東京南事業所長の早野智儀さんは語ります。「東京南事業所は日本コムシスにおける大きな事業所の1つとなっており、会社の方針を率先垂範して体現すべく、これまでも様々な環境保全に向けた取り組みを実施してきました。今回のEV導入もカーボンニュートラルに向けた重要施策と位置づけ、事業所として積極的な導入を進めています。本社側でも課題認識している通り、日々車両を使用する従業員の中にはEVに対する漠然とした不安が事実としてありますが、事業所長としてEV活用を積極的に実施していくというメッセージを発信し、EVが導入された4月以降はEVを優先的に利用する運用を行っています」実際に利用することで得られる新たな気付きや効果取り組みをしっかりと定着させるために、導入後もきめ細やかなコミュニケーションが欠かせません。「4月のEV導入以降、毎月走行距離や導入効果を可視化し、社員に共有をしています。これにより、自分たちがEV車両を使用することで会社としてのGHG排出量削減や地球環境に貢献できることを実感し、EVに対する不安の声が少なくなり、日中はEV車両がフル稼働している状態となっています。」(早野さん)また、EVを使用することで、新たな現場課題の解決につながる可能性も見えてきているといいます。「業務特性上、事業所の社員は日中外出することが多く、昼食を始めとする休憩場所・環境が課題として存在していました。外出先では車両の中で休憩を取ることもありますが、ガソリン車ではアイドリングストップの観点から休憩中に冷房をつけることができませんでした。毎年のように様々な場所で観測史上最高気温を記録するような環境下、EVだと停車中も冷房を使用することができ、現場の環境改善にも貢献できると考えています。」(早野さん)事業所と連動した取り組みの継続・加速EV導入は順調に進む一方、持続的な運用に向けては継続的なモニタリング・情報発信が必要だと早野さんはいいます。「EVを導入してみて、経済性と環境貢献を両立するバッテリーリースのコンセプトは非常に良いと改めて感じています。但し、EV導入にあたっては補助金制度を正確に理解する必要がありますし、EV使用を定着させていくためには現在想定する効果が持続するか、継続的なモニタリングが必要だと思っています。また、車両としての利用のみならず、車両利用後にバッテリーがどのように使われ、再生可能エネルギーの普及に貢献しているかが見えるようになると、社員一人一人がより自分事として捉え自発的な取り組みに繋がっていくと思いますので、今後、本社やALTNAとも連携して検討していきたいと思います。」(早野さん)事業所での導入状況を踏まえ、田中さんは手ごたえを感じています。「EV導入検討過程でも事業所へ円滑に導入するにはどうすればよいか、ということを意識して進めてきましたが、導入した事業所では我々の想定以上に自発的に取り組み、浸透しているように思います。今回導入した事業所の取り組み事例や気付きを活かし、地球環境保全に向けEV導入を進めていきたいと思います」経済性と環境貢献を両立するバッテリーリースEV導入にあたっては、導入コスト、充電環境、また希少資源の資源循環・リサイクルといった様々な検討課題が存在します。これらの課題に対して、ALTNAはバッテリーリースというソリューションを提供するだけではなく、導入を検討する企業等の利用者が抱える課題・環境に応じた最適なソリューション提供・導入支援を実施しております。